つるちゃんとかめこ
重い認知症になったつるちゃんは、娘のかめこを「お母さん」と呼びます。 かめこの愛と工夫に満ちたケアが、きょうも、つるちゃんの心に届きます。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 |
夫の存在を消した日
4月2日は、かめこの父の祥月命日。
2001年平成13年に亡くなったので、今年が七回忌に当たる。



父は、自身が大動脈瘤を抱えていることを知りながらも、
前日の午前中まで、普段どおりに暮していた。
              妻であるつるちゃんを、それはそれは気遣いながら。



その日夕方、6年前の4月1日。
具合の悪くなった父を、かめこが病院に連れて行った。
タクシーが病院に着いて、一歩降りたとたん、
その場に崩れ去った父。
もう、時間は残されていない。


夜になり、
集中治療室の父の枕元に、家族が集められた。
つるちゃんと、かめこの弟とかめこの家族が、父を囲む。


もう、くたびちゃった。
お母さんを頼む。




父は、その翌朝、旅立って行った。
満開の桜に見送られて。




つるちゃんは、夫の枕元で、顔色を変えなかった。
何も目に入らない様子だった。
翌朝、亡くなったと聞いても、反応がなかった。
通夜の席でも、告別式でも、
言われた通りに動いてはいたが、
誰の葬式なのか、関心もない様子だった。


つるちゃんは、夫の死を、認識できなかった。



その後、

つるちゃんの暮らしぶりは、
夫のいる朝と変わらなかった。


紅茶とトーストとリンゴの簡単な朝食の仕度は、
自然に一人分になっていた。


まるで、初めから一人暮らしのようだった。


夫のことは、
一言も、言い出さなかった。

写真を見せても、
知らない男の人、だと言い続けた。

つる一家4人の写真には、
知らない人がいるから、家族ではない、と言っていた。




2001年4月1日、夜。

死を前にした夫を見て、

つるちゃんは、その人の存在自体を消してしまったのだ。




それは、

ただ、忘れてしまった、 というのとは、 

違う。




その人を亡くす時を、

経験せずに済むように、



存在自体を、


心の奥底に、封じ込めたのかのように、


かめこには、見えた。 





関連記事:「父の命日」
http://turukameko.blog44.fc2.com/blog-entry-88.html
「つるがおかしい」
http://turukameko.blog44.fc2.com/blog-entry-90.html

[テーマ:認知症の介護 | ジャンル:福祉・ボランティア]

【2007/04/01 11:53】 | 夫の死、兄の死を乗り越える | トラックバック(0) | コメント(26) |
<<夫の死を知る日 | ホーム | 桜のお寺と帰り道>>
コメント
v-119
ほんとうに忘れていくんですよね。
友の家のババもジジのこと。。しらない男の人だといいました。
自分は美智子様の親戚でこのカーディガン貰ったのとか
ジジのことは昔暴力振るったのを思い出すのか
黙ってしらない人をという感じみたいでした。

ばばちゃんは施設。。ジジちゃんを友は家で見ていました。
後やはり友のことお母さんだとおもっていたのかな。。
【2007/04/01 12:46】 URL | さくら #-[ 編集]
e-365より、v-119さくらさんへ
ババさまが、美智子様の親戚だとおっしゃっていたのは、
微笑ましいですね。
そういう夢の世界にいる時は、お幸せなのでしょうね。

つるちゃんは、
例えば、
言葉が出なくなったように、夫を忘れてしまった,
のでは、ないです。
むしろ、その逆で、
何年も、大動脈瘤の発作を恐れてきて、
夫が、突然死ぬのではないと、心配し続けてきて、
失いたくないと思ってきたあまり、
いざ、その時を前にして、
心を閉ざして、受け付けなくなってしまったのだと思います。
死を認めない手段として、
本能的に、
存在自体の記憶を、心の奥底に、閉封じ込めてしまったようでした。

それから、
つるちゃんはかめこことを、「おかあさん」と呼びますが、
自分の本当の母親だ、と思ったことは、ないようでした。
自分の母親が別にいるのは、知っています。
一番近くに居る、大好きな人、と言う意味のように、かめこは思っています。

友、というのは、さくらさんのことでしょうか?
絵文字入れてくださって、どうもありがとう。
【2007/04/01 14:25】 URL | さくらさんへ #/Amn5WiM[ 編集]
i-282
最後の臙脂色の文字のところ、
この記事読み始めてずっと
私もそう思っていました。

明日がお父様のご命日なのですね。
願わくば 花の下にて・・・・
ですね。
【2007/04/01 16:00】 URL | ゼリー #JalddpaA[ 編集]
v-22です。
もう あのコメントから1年経つんですね。。。
明日 お線香あげなきゃですねv-364
悲しみの余り・・・分かる気がします。
v-378ちゃん 今は幸せですよね~v-361
e-365さんをはじめ、e-365さん一家や、頼もしい介護のエキスパートの色々な方が付いているんですものv-352v-410
明日はv-279っぽいですね~。。w
v-252が。。。。w
【2007/04/01 16:28】 URL | キバっち #-[ 編集]
e-365より、i-282ゼリーさんへ
ゼりーさんに分かっていただけて、嬉しいです。

つるちゃんの症状が、急に進んだのは、
亡くなる3年前に、父が検査入院で入院してる間なんです。
かめこには、その時から、
つるちゃんが、どんどん自分のからに閉じこもっていったように、
感じています。

七回忌の法要は、5月に予定してます。
もちろん、つるちゃんも一緒にお寺に行きますよ。v-410
【2007/04/01 17:16】 URL | ゼリーさんへ #/Amn5WiM[ 編集]
e-365より、v-22キバっちへ
仏壇は、うちにあるので、
あしたはつるちゃんと、うちでお線香をあげます。

キバっちが言ってくださった、「私達がついている」こと。
それが分かれば、つるちゃんは大丈夫!
次の記事で、お話させてね。

きょうも、お花見してきましたよ。
土手が、宴会のグループで、いっぱいでした。
【2007/04/01 17:50】 URL | キバっちへ #/Amn5WiM[ 編集]
v-10こんにちは。お久しぶりです。絵文字間違っていたら、ごめんなさい。

つるちゃんとお父様の様子が両親と似ていて思わず涙がでました。父もいつもばあちゃん、ばあちゃんと言って自分の事よりもばあちゃんが大事でした。でも今父からばあちゃんの話題が出ないのは父の記憶から母が消えてきているのでしょうか・・・母の口からも父の事がなくなりました。別々の施設にいるのはかわいそう・・・できれば夫婦一緒の施設に入れれば良いのですが。
【2007/04/01 19:19】 URL | 沈丁花 #-[ 編集]
http://blog44.fc2.com/image/icon/i/F9EB.gif" alt="" width="12" height="12" class="emoji">みぃです。
うちの母も昨年11月に実母を亡くしましたが、やはりそのことはわかりませんでした。一瞬…わかった時もありましたが。。
ですが、来てくれた方々にわざわざありがとうね。とお礼を言ったりしていました。祖母が亡くなったこともだけど母のことも改めてショックでした。だけど、わからなくて良かったのかなとも思ったり…母も抱えきれない悲しみを…自分でシャットアウトしたのでしょうか…?
でも、きっとありがとう。や、ごめんねなど気持ちは親子の間で伝えていたのかもしれません…。
だって大切な人って人にはわからないこともわかりあっちゃうから。。
【2007/04/01 19:29】 URL | みぃ #-[ 編集]
かめこさん。

つるちゃん。心を閉ざしたのですね。。。
悲しくて、辛くて、心を閉ざして。それから後も、悲しくならない様に、記憶の奥の奥の奥に,封印してしまったのですね。。。
【2007/04/01 20:13】 URL | あしたがあるさ #-[ 編集]
i-262えすえです。
父の場合、妻を亡くしたのは認知症になるずっと以前のことだけど、
認知症になってから、全く妻のことは忘れ去っていました。
他の知人のことを心配したり、親戚の写真を見て誰だか分かっても、
妻の写真は分からないし、名前私から言っても、全く思い出せませんでした。
封印してしまったかのようでした。
つるちゃんの場合と少し似ているかな?と思いました。
妻が居た頃は、無しでは有り得ない生活だったのですが…。
思いが強いと逆に封印してしまうことってあるのかな??と思うのですが、よく分かりません。
【2007/04/01 20:16】 URL | えすえ #nL6A2.tM[ 編集]
v-375
辛く切ない思いだね
何かを悟ったつるちゃんは、まるで自分で自分の心を守るかのように旦那様の記憶を封じ込めてしまったのかな
でも、いつも 心の奥にはちゃんと住んでいると思う。
自分の愛した人だもん。ね
【2007/04/01 20:38】 URL | ウルル #L1ch7n1I[ 編集]
v-119
友は。。私ではないです。
友達のご主人の父親が大阪で迷子になり2回くらい警察から通報され引き取りました。
そのときお母さんは入院中でした。

ここのお父さんも壮絶でトイレうんち塗ったくりで毎日大変でした。
友のご主人のお父さんは昨年なくなりました。
お母さんは施設に入っています。

【2007/04/01 21:28】 URL | さくら #-[ 編集]
e-365より、v-10沈丁花さんへ
絵文字、合ってますよ。

確か、お母さまが要介護5で、お父様が2だと伺いましたが、
お二人とも、認知症なのでしょうか?のようですね。

つるちゃんを見てる限りでは、
大切な人のことを、ただ忘れてしまうとは、
思えないのです。
大切な人のいない、現実の世界で生きていく為の知恵と言うか、
寂しさや哀しみを、感じないで済むようにとの本能というか。。。
忘れているように見えるのが、会える人ならば、
病気になった自分を見せたくない、とか。。。

別々に預けていらっしゃるのには、ご事情がおありなのでしょう。
別々に面会するのも、大変だと思います。
沈丁花さんが、月に1回寝付かなくても済むようになるといいですね。
【2007/04/02 00:33】 URL | 沈丁花さんへ #/Amn5WiM[ 編集]
e-365より、i-265みぃさんへ
改めて、お母さまのご病気を認識することになって、
みぃさんもお辛かったですね。
お母さまは、おばあ様が亡くなったことを理解していないように見えても、
お葬式でお礼を言われてらしたのね?
やはり、本当は、最愛の身内のお式だということを理解してらしたけど、
自分が辛い思いをする現実からは、
心を閉ざすことで、
目をそむけてらっしゃるように、私には思えます。
お母さまは、ご病気になったことで、
健康な人のように立ち直ることができない、自分自身を、
良くご存知なのではないかしら?
【2007/04/02 00:56】 URL | みぃさんへ #/Amn5WiM[ 編集]
v-254今 窓の外の桜を見ながらコメント書いてます。
お父様・・・桜の下で今もずっと見守ってくださってるんですね。
つるちゃん。記事を読んで胸が締めつけられる想いです・・・・
【2007/04/02 12:40】 URL | 海空ママ #n5wo/zCo[ 編集]
e-365より、v-212あしたがあるささんへ
つるちゃんの気持ちを、分かってくださって、どうもありがとう。

それで、記事では、
心を閉ざしたのは、枕元に集まった時から、と、書いていますが、
家族が、病院に、つるちゃんを連れてこようとした時から、のようです。
つるちゃんは、起こっていることを察知した段階から、受け入れないように、
貝になったのだと思います。
【2007/04/02 13:46】 URL | あしたがあるささんへ #u6i4c2k.[ 編集]
e-365より、i-262えすえさんへ
つるちゃんの場合と、そっくりですね。

お父様も、想いが強すぎて、封印してしまったから、
写真を見てもわからない、名前を呼んでも反応されなかったのではないかしら。

自分が、誰かに頼らなければ生きていけなくなった時だからこそ、
一番傍にいてほしい人が、いないなんて、受け入れられないことなのではないかしら?ね。
【2007/04/02 13:56】 URL | えすえさんへ #u6i4c2k.[ 編集]
e-365より、v-375ウルルさんへ
そう、まさしく、自分の心を守るかのように、なの。
それで、もちろん、心の中に大事にしまってある。
忘れてしまった、と言うのとは、違うと思うの。
v-378 今はまだ、その人のことは、そっとしておいて、触れないで。
いつか必ず、自分から、口に出すから。。。
【2007/04/02 14:22】 URL | ウルルさんへ #u6i4c2k.[ 編集]
e-365より、v-119さくらさんへ
そうですね。失礼しました。

そのお友達は、さくらさんに話を聞いてもらって、随分気持ちが楽になられたでしょうね。
介護の話、特にそういう話って、話す相手を選びますものね。
【2007/04/02 14:31】 URL | さくらさんへ #u6i4c2k.[ 編集]
e-365より、v-254海空ママさんへ
そう、父は二人とも、満開の桜の頃に亡くなりました。
かめこの父は、きっと、お空で安心して笑っていてくれるよね。
仏壇に向かって、当分の間、一人で、のんびりしていてね。と、話しています。

この記事は、次の記事との対だからね。
【2007/04/02 14:39】 URL | 海空ママさんへ #u6i4c2k.[ 編集]
v-22です。
(-人-)南無。。。。
【2007/04/02 17:57】 URL | キバっち #-[ 編集]
e-365より、v-22キバっちへ
キバっち、ありがとう。
きょう、つるちゃんと仏壇に、お線香をあげました。
【2007/04/02 23:33】 URL | キバっちへ #/Amn5WiM[ 編集]
i-281momiji1021

つるちゃんのような見送り方と
母のような見送り方。

どちらも、心の中の思いは同じだと思います。

今の母はジージを忘れていません。
忘れるどころか、思いは強くなっているようです。

なにか、この記事を読んで、
よくわからなくなってしまいました。

人は死ぬ時、やはり一人なのでしょうか。
大切な人と生死を共にはできない。

神様は見送る人と見送られる人のために、
それぞれのステージを用意しているのでしょうか。

次の記事、早く読ませてください。
【2007/04/03 00:06】 URL | momiji1021 #-[ 編集]
e-365より、i-281momji1021さんへ
つるちゃんも、夫を忘れたわけではなくて、
心の奥底に封じ込めたのだ、と、かめこは思っています。
この記事について言えば、
つるちゃんは、夫を見送ってはいません。

ここで書きたいことは、たくさんあるのですが、
次の記事が頭にあるので、書くと、ネタバレになりそうです。
半端な返事になってしまいましたが、お許しください。

次の記事を、1本にするか、
エピソードを丁寧に書いて2本にするかで、迷っています。
3部作じゃぁ、しつこいかな?
【2007/04/03 01:23】 URL | momiji1021さんへ #/Amn5WiM[ 編集]
i-281momiji1021

いえいえ。
是非、丁寧に書いて下さい。
3部作でも4部作でも・・・読みたいので。
【2007/04/03 06:19】 URL | momiji1021 #-[ 編集]
e-365より、i-281momiji1021さんへ
お返事、恐れ入ります。
もし、流れとして、1つになっても、省略するようなことは、しないつもりよ。
期待してくださって、とても嬉しいです。
いつもありがとう。
【2007/04/03 08:51】 URL | momiji1021さんへ #/Amn5WiM[ 編集]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://turukameko.blog44.fc2.com/tb.php/472-48202ce9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
プロフィール

かめこ

Author:かめこ
つるちゃんは、症状が出てから12年。
現在81歳。要介護5です。
家族は、つるちゃん・かめこ・かめこの夫
孫ミニーとデイジーは共に結婚して別居。
かめこは、乳がん手術を体験しています。
体力は無いけど、命の重さと自由の尊さを
知ってる人だと思います。

↓応援クリックお願いします。

人気blogランキングへ

ご訪問ありがとう !

今、来てくださってるのは?

現在の閲覧者数:
無料カウンター

コメントありがとう!

書籍『つるちゃんとかめこ』  

画像をクリックするとAmazonに飛びます。    下の茶色の文字からは、楽天に飛びます。

 つるちゃんとかめこ 

ISBN978-4-286-05653-1           『つるちゃんとかめこ』楽天で購入できます。  

最近の記事

リンク

このブログをリンクに追加する

過去記事の日付とタイトル

全ての記事を表示する

カテゴリー(数おかしいです)

カレンダー(月別)

07≪│2017/08│≫09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

3月20日カウンター設置

5月15日20000キリ番ゆっきーさん

6月 8日30000キリ番 ツナさん            7月 3日40000キリ番 スリブリさん                       7月30日50000キリ番 モモさん                    8月31日60000キリ番 ゼリーさん                    9月29日70000キリ番 キバっち                       10月28日80000キリ番mayumi*さん             11月22日90000キリ番ゆっきーさん                    1月15日111111キリ番ゼリーさん                        2月20日123456キリ番ウルルさん      10月3日200000キリ番marinaさん               12月2日220000キリ番みつこさん            

ご紹介

有料サイトですが、無料部分もあります。

認知症ラボ

最近のトラックバック

月別アーカイブ

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。