つるちゃんとかめこ
重い認知症になったつるちゃんは、娘のかめこを「お母さん」と呼びます。 かめこの愛と工夫に満ちたケアが、きょうも、つるちゃんの心に届きます。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 |
59日目「おいしくな~い」
8月30日、入院59日目、長期療養型27日目、ゼリー開始から13日目。



かめこがベッドをのぞくと、つるちゃんは目を開けていた。

(まあ、きょうは ことのほか調子が良さそうね)。


きょうは、2時前には到着していて、
やる気満々。
しかも、つるちゃんが好調ときたら!

だけど、結局、
つるちゃんが車イスに座らせてもらえるまで、40分もかかってしまった。

なんせこの時間帯は、
お風呂介助やなんやらで、看護師さんもヘルパーさんも特にお忙しい。
つるちゃんの移動には、ふたり必要ということで、
待たされることも、しばしば。
それにつけても、“40分”というのは、最長記録。
髪をとかしたり、顔を熱いタオルで拭いたりの他に、
かめこが支えて、ベッドの淵に座ってもらっていたりもした。



そして・・・
予想通り、
ゼリーを食べる様子も、なかなか良い。
ずっと目を開けていて、
「ゼリーですよ」と言うと、大きな口を開ける。
結果、食べた物は、“OS-1ゼリー”14さじ、28ccくらい。                    
         (ひとさじ増やした)

それでもって、
ふた口目を、【ゴックン】し終わって、

「おいしくな~い」
と、低い声で はっきり言った。


それを聞いて、かめこはね、
なんかうれしくなっちゃった。
だって、つるちゃんが、自分の気持ちをちゃんと伝えてくれたもの。


「うん、そうだね。
 だけど、冷たいでしょ?
 冷たい物を食べられて、いいと思うよ。
 それに、これは食べる練習だからね。
 好きな物を食べられるように、毎日練習してるのよ」


  “0S-1ゼリー”が冷たいのはもちろんだけど、
  スプーンだって、【ゴックン】を見届けるや否や、冷やしている。


家に居たとき、
つるちゃんは、起きぬけとか、お風呂の後とか、喉が渇いたときには、
“OS-1ゼリー”を、ゴクゴク喜んで飲んでくれてた。
それでも、決して好きなわけではないだろうなと、かめこは思っていた。

まして、一日に、たった数さじだよ。
自分の好きな味を感じたいだろうなぁ。


嚥下専門歯科医の先生に、
すでにホウカンさん(訪問看護師)が、連絡を取ってくれている。
先生は、やはり、
「ゼリー以外の物は、内視鏡検査で評価してからでないと危険」との見解だという。
当然のことだ。

つるちゃんが好きな物を口にできるようになるには、
家に戻って、訪問歯科に、検査してもらわなくてはならない。

そこで、まずは かめこが、
“OS-1ゼリー”に近くて、味の好きそうな物を探して、試してみることにした。



つるちゃんは、生きて行く上で必要な栄養と水分を、口から摂取できそうもない。
それでは、この先、どのような形にするか。

これを考えるには、
“栄養の取り方”の範疇にとどまらず、
今後の【つるちゃんとかめこの“生活そのもの”】をどうするか、
かめこがどうしたいか

という 大元を はっきりさせなくてはいけません。

かめこは決断いたしましたので、次回、お話しさせていただきますね。
スポンサーサイト
【2010/08/31 07:46】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(1) |
58日目ゼリー13さじ止まり
8月28日、入院57日目、長期療養型25日目、ゼリー開始から11日目。
8月29日とも、
食べた物は、“OS-1ゼリー”13口、25ccくらい。

28日には、左かかとに じょくそう予防のテープが貼ってあった。
「2時間くらい(圧がかかるだけ)でも、赤くなってしまうようですね。
 みんなで気をつけようね、という意味で貼りました」とのこと。
看護師さんたちの、早めの対処に感謝しています。

そうそう、
入院前に【皮膚がむけてしまった、左手ひじ外部分】は、
こちらに来てしばらくして完治しました。
また、【左腰じょくそう】は、もう一息のところまで治ってきています。
こんな風に、
かめこから見て、
長期療養型病棟の、【じょくそう】への対処など長く寝ている人への看護は、
一般病棟の看護よりていねいです。



さて、
29日には、
4日ぶりに、「目を開けて」という言葉を出さずにすんだ。
かといって、ずっと目を開けているわけではなくて、
かめこが「ゼリーですよ」と言うと、目と口を開けるんだ。
たいてい大きな口を開けて、いつもしっかり【ゴックン】。
最後の13口目の【ゴックン】の後には、かめこの目を見て、うれしそうにしたよ。


これからも、
はっきり目を覚ましていられない以上は、量は多くしない方が良さそうだ。
でもせめて、
フルーツのゼリーとか、
将来的には、水羊羹とか卵豆腐とか、
そんな、つるちゃんの好きな物を食べさせてあげたい気持ちでいる。
【2010/08/30 08:47】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(0) |
寝てばっかり
8月25日、入院54日目、長期療養型22日目。
同 26日、27日。
の3日間とも、
食べた物は、“OS-1ゼリー”13口 25cc位。

25日は、大きな口を開けてくれるようになったし、
     スプーンを口の近くに持っていって、(触れもする)
     「ゼリーですよ」と何回か言えば、口を開けてくれることが分かった。
     12さじ目を【ゴックン】し終わって、少しだけ経ったときには、
     かめこの顔を見て、とてもうれしそうににっこりしてくれた。

          
どうやら、柔らかめのゼリーならば、機能的には食べることができそうだ。
(食べ物と認識して口を開ける、モグモグする、舌が動く、ゴックンできる など)
ただし、
嚥下内視鏡検査でも、
「介護者からは、うまく食べられているように見えても、実は誤嚥してることもある」
と分かったので、
「絶対にうまく食べられている」とは言えないけど。



だけどね、
なんせ、寝てばっかり。
といっても、
“眠っている”とは限らなくて、
“目がつらくて閉じている“・“元気が出ない”というのもあるようなんだけど。


それでも、25日までは、食べている間は、目を開けていられた。
26日には、【ゴックン】し終わると、目を閉じてしまうことが多くなった。

2時間座ることや、足湯をしたりして、
その上、【食べる】 なんて、
つるちゃんには、もう、負担が大きいのではないだろうか。

26日と27日には、
「ゼリーですよ」という前に、
「目を開けてね」という言葉を、何度言ったことか。



かめこは、
日々の生活の中で、
つるちゃんが、足湯で気持ちいいと感じてくれたり、
たとえ何口かでも 冷たい物を口にできて、
うれしいと感じてくれることを、大事にしたい。    

だから、今後も、量については、
目を開けていられるようになるまでは、同じか、減らすつもりだ。
食べる前のリンゴジュース味のアイスマッサージは、続ける。

また、“かめこが面会時間を長く取れなくなった”という理由もあって、
車イスに座る時間は、1時間半程度のことが多くなりそうだ。




かめこの近況としては、
つるちゃんが入院してからというもの、
幸いにして安定していた“事情”の方が、
次の段階にすすみ、
パソコンの前に座る時間をどう取るか、思案中です。
前記事に頂いたお返事は、必ずさせていただきますね。
【2010/08/28 07:32】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
53日目シャワーの後で
8月24日。入院53日目、長期療養型21日目、ゼリー開始より7日目。


火曜日は、つるちゃんの“シャワー浴”の日。
シャワーの日は、車イスには座れないことになっているから、
きょうは、ベッドの淵に座ってもらって、ゼリーを食べてもらう計画。
そうなると、かめこ一人では手に負えないから、オットさまに登場を願った。

オットさま、快く引き受けてくれて、
本日は、夫婦仲良く病院へ。


つるちゃんが、自分のベッドに寝かされて、廊下を戻ってきた。
病室で、かめこが、
お風呂上りの足にクリームを塗ったりした後、
つるちゃんを、ベッドの淵に座らせた。
オットさまに、つるちゃんの肩を支えてもらって(力は入れてないって)、
舌と口の中を、アイスマッサージをし、
いよいよ“OS-1ゼリー”。

かめこがスプーンを つるちゃんの口に近づけ、「ゼリーですよ」と言うと、
ひと口目から、口を開けてくれた。
【モグモグ ゴックン】も とても良い。
「ナイスゴックン!」のときには、その直後に、「とてもいいよ」などと誉める。

スプーンを唇につけても、歯を硬く閉じたまま、というときもあった。
ゼリーが舌の上に載せられないけど、
それでも、【ごっくん】は、しっかりできた。

だけど、そういうときは、
つるちゃんにとって“食べたいタイミング”ではないのだろう。
そう思って、
その次からは、歯を閉じていたら、引き下がり、
少し間を置いてから、冷えたゼリーをスプーンに盛り直すことにした。


ゼリー開始より7日目。食べたのは6回目。
食べた物:“OS-1ゼリー”を10さじ。 20ccくらい。



そして、
最後のひと口を【ごっくん】し終えてから、
30分間、そのままベッドの淵に座ってもらっていた。


初めは、かめこが つるちゃんの横に座って支えていたけど、
途中で、つるちゃんが後ろに もたれかかるようになった。
それで、かめこはベッドに上がり、
つるちゃんの背中の後ろに、膝をつき、
つるちゃんを支えた。

つるちゃんは、
シャワーから戻ってきてから、食べている間までは 目を開けていたけど、
その後は、ずっと目を閉じていた。

体温は、37度1分。
【2010/08/24 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
長期療養型の病室
つるちゃんの入院している病院の【長期療養型病床】は、6室。
他に、“食堂兼談話室”があります。
また、病院の同じフロアーには、
一般的な浴室のほかに、
寝たままでお風呂に入れる“機械浴”の浴槽と、
リフトに乗って浴槽に入れる“リフト浴”の浴槽があります。


つるちゃんの病室は、4人部屋。
入ると前が、窓(外はバルコニー)。
木の床で、真ん中のスペースが広く、
そのスペースのベッドの足元に、
それぞれの方が使われている“車イス”が置いてあります。



この位置は、つるちゃんが座る定位置。
(背当てクッションは、家から持ってきた)


病室と車イス

かめこが付き添うようになって、
初めの2日は、窓(バルコニー)側を向けていましたが、

3日目からは、廊下側を向けています。
いろいろな人の出入りや声を感じてほしくて。



つるちゃんの病室の目の前は、ナースステーションのカウンター。
その向こうには、廊下があって、同じタイプの病室があります。
つまり、奥に見えているのは、反対側の病室のバルコニーへの窓。

(カメラの位置は、つるちゃん目線より30センチくらい上です)
車イスからの眺め



だけど、
ひとりひとりのベッドスペースは、
この病院の一般病室6人部屋の 真ん中のベッドとほとんど同じ位の幅。
決して広くないです。

それに、頭の方には、
洋服などをしまう 高い“棚”と テレビが載ってる“ワゴン”が占領しているから、
遮光カーテンを閉めなくても、
横向きにしか寝られない つるちゃんからは、
窓は見えません。

ベッド

せっかくの窓側なのに、ちょっと残念。


カーテンを開けると



8月23日、入院52日目、長期療養型20日目、ゼリー開始から6日目5回目。
車イスに座った姿勢:左に傾く。
食べた物:“OS-1ゼリー”10さじ 20ccくらい。
ふた口目から、口を開けてくれた。
【ごっくん】:スムーズで、とてもはっきりしている。
1時間経っても、きょうは むせなかった。
体温:37度1分。
時々目を開けるけど、ほとんど目を閉じていた。(眠っていないときも)


【2010/08/23 23:12】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
51日目好不調の波
入院51日目、長期療養型19日目。ゼリー開始5日目。


きのうとは大違い。
なんせ、車イスに座るようになって、初めての“前かがみ“が出たんだ。
それに、身体は ずっと大きく右に傾いていた。


つるちゃんは、家に居たときも、
好不調の波が大きかった。
一日のうちでも、違ったりもする。
だから、病院でも“波”があるのは当然なこと。

要は、
きょうみたいな日には、特に 無理させないようにしなくっちゃね。



足湯のときは、
“前かがみ”がひどいもので、危なっかしかった。
それもあってなおさら、
いつもより短めにした。


ゼリーを食べるときも、
姿勢は、クッションなどを駆使して、何とか整えられたものの、
いかにも“座らせれている”感じで、
食べるための ひとつひとつの動きも、メリハリない感じ。
【ごっくん】も、確認はできたけど、きのうに比べはっきりしない。


きのうの反省から、
きょうは、スプーンを口に運ぶ間隔を、長めにしてみた。
実のところ、
「5分弱で7さじ」を計るつもりで、時計を持っていったけど、
つるちゃんの【モグモグ】や【ゴックン】を観察するのに精一杯。
ひとさじ毎に時間なんか気にしてたら、
不器用なかめこは、
肝心の つるちゃんの様子を見ることが、おろそかになる。

それが分かったから、
これからは、
「5分で15cc」なんてことにはこだわらず、
「ゆっくりめを心がける」ことで、良しとすることにした。


食べる量については、
  ●前の日と同じでいいのか、
  ●少し前に戻すのか、

少し迷ったけど、

ゼリー開始から5日目。回数としては4回目。
食べたものと量 “OS-1ゼリー”を7さじ。14cc程度。で、
    
   量としては きのうと同じ。
   ペースが、きのうより ゆっくりめ。  ということにした。



○1時間以上経って、むせだした。きのうより多め。
○午後はずっと微熱あり。
○食べているとき以外は、全て寝ていた。
●書きそびれていましたが、
 19日より、尿の管が取れていた。



【2010/08/22 23:41】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
50日目「見違えるようだね」
入院50日目。長期療養型18日目。ゼリー開始から4日目。


きょうは、きのうに増して、車イスに座った姿勢が良い。

病室前の廊下を、つるちゃんの主治医が通りかかったので、
「先生! 見てください。こんなにしっかり座れてるんですよ!」
と、かめこは病室に引き入れた。

先生は、
「本当だ。ずいぶんしっかり座れてる。見違えるようだね。
 お尻の筋肉が付いてきたんだな。
 う~ん、それにしても しっかり座れてる」
と、感心しきり。


なんせ、身体が右にも左にも傾いたりしていない。
前のめりもなければ、
バスタオルをたたんで枕のように入れてはあるものの、
顎が上がったりもしていない。

車イスの背が、頭より高いことと、
足置きが少し斜めに上がっていて、ふくらはぎを乗せる台も付いていることが、
これまでの車イスとは異なるけど、
それにしても、
今の方が、家で座っていた時よりも、姿勢が良いほど。

駆使しないと座れないほどだった、
姿勢を安定させるためのクッションは、
きょうは、使う必要がない。
枕代わりのバスタオルと、
ふくらはぎを乗せる台の端に足が当たらないように、
        小さなクッションを置いているだけだ。

そして、この姿勢は、2時間、ほどんど崩れなかった。
つるちゃんにとって、無理ない姿勢だったんだな。




ゼリー開始から4日目。回数としては3回目。
食べたものと量 “OS-1ゼリー”を7さじ。14cc程度。

きょうは、【ごっくん】のタイミングが、全ていい感じ。
ひとさじを2ccまでに抑えたことが良かったのだろう。
それで、つい、次のひとさじに進めてしまった。
7さじ食べ終えて、まだ3分もかかっていない。
食事を取る練習としては、
1回1回【ごっくん】を確かめて次に進むことが大事だから、
このタイミングで良いのだろうが、
今は、もっとペースを落とさなくては。



座り始めて2時間近くたった頃、
つるちゃんが、ブフッブフッとむせ出した。
看護師さんがベッドに戻して、“痰”を吸引してくれた。
看護師さんによれば、
「ゼリーを食べたのは1時間以上前だから、“むせ”には関係ない」って。
ほっとした。
かめこが来た時も帰る時も、体温は37度1分。
なお、
痰の吸引は、現在1日に3回程度だとのこと。


【2010/08/21 23:22】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
49日目きょうはにっこり
きのう、かめこが面会に行くと、
つるちゃんの病室のドアが閉まっていた。
ノックすると、看護師さんが顔を出し、
「今、処置中なのですが、長くかかりそうなので、
食堂でお待ちくださいますか?」
と、おっしゃる。

食堂では、
車イスに座った患者さんがふたり、テレビを見ていらした。
かめこが、テーブルに置いてあった雑誌に目をやっていると、
食堂のドアが閉められた。


ようやく、ドアが開けられて、
つるちゃんの部屋に向かう。
すると、あの方のベッドから、布団やシーツが外されていた。

その時は、
まだ、一般病棟に移られたのかと思ったけど。。。








その日、
つるちゃんは、ギュゥッとかたく目を閉じたままだった。


つるちゃんは、そこに居るしかなかったから、
きっと全てを感じ取っていただろう。

見たくない、聞きたくない、
そんな思いで、
力いっぱい目をつぶり続けていたんだろう。


かめこが そう気づいたのは、
病室を出てからになってしまったのだけれど。

つるちゃん、にぶい娘で、ごめんね。




【続きの表示】
【2010/08/20 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
47日目初ひと口
8月18日、入院47日目、長期療養型15日目。


主治医の許可が下り、つるちゃんの“食事の練習”が始まった。
今回の練習は、
看護師長さんも了解済みで、
家族が差し入れとして行なうことになっている。
つまり、練習内容は、かめこに任された形だ。


本来ならば、
つるちゃんのような嚥下障害の重い患者の食事開始には、
言語聴覚士さんのご指導が不可欠だと、かめこは考える。
理想を言えば、
[内科医・(歯科医または耳鼻科医)・言語聴覚士・看護師]による、
【嚥下チーム】がほしいほどだ。

さらに かめこの考えを言えば、
認知症の人の“嚥下障害”は、他の病気や高齢によるソレとは異なる
特徴があるようだと、かめこは思うから、
認知症専門医のチーム参画も、ほしいところだが。


だけど、現実には、
この病院には、理学療法士(PT)さんはたくさん居るけど、
言語聴覚士(ST)さんは居ないからしい。
    (少なくとも、患者に直接かかわるSTは)


これが、(STが居ないこと)
日本の大多数の病院の現状なのだろう。

もっと【食べる】ということに、力を入れてほしい。



さて、

車イスに座らされた つるちゃんは、
かめこが、熱いタオルを近づけて、「顔を拭きますよ」と言ったら、
小さな声で、 「うん」と答えてくれた。
この反応は初めて。
何をされるか分かっているんだね。

かめこが いつものお世話をして、
アイスマッサージでは、
つるちゃんが唾液をいい感じに【ごっくん】して、
【モグモグ】を続けた。


さあ、いよいよだわ。
と、かめこが思ったら、

つるちゃんが気持ち良さそうに眠ってしまった。
“いつものこと” が終わって、リラックスしたのかな?


10分ぐらいして、目を覚ましたので、

「ねぇ、つるちゃん、
 いつも朝ベッドで飲んでいたゼリーがあるんだけど、
 
 食べてみる?」

つるちゃん、はっきり 「うん」。

そこで、
つるちゃんのあごが上がっていないか確認して、
冷やしたスプーンに、冷やした【OS-1ゼリー】を載せ、
つるちゃんの口に近づけた。
かめこが 「ゼリーですよ」 と言っても、
つるちゃんは、口を開かない。

結局、かめこが、スプーンで唇を押し開き、
スプーンをつるちゃんの口に入れた。

そこからは、
つるちゃんは、ごく自然に、【食べて】、
       いい感じに 【ごっくん】した。

食べる様子は、
拍子抜けするほど、「当たり前な感じ」だった。
本人、とくに何も感じてない様子。
「ビックリ」も「おいしい」も「足りない」も、何もない。

そして、モグモグを続けてたかと思うと、

眠ってしまった。


2,3分して、
パッチリ目を開けて、しっかりかめこの顔を見たので、
「さっきのゼリー、また食べてみる?」
と声をかけたら、
つるちゃんが、 「うん」。 

ふた口目も、
最初とまるで同じ。
口は開けなくて、その後は、当たり前のように食べた。
【ごっくん】も、とてもいい感じ。

そして、同じように、モグモグ続けてたかと思うと、
気持ち良さそうに、眠ってしまった。



2時間くらい座っていて、
ヘルパーさんが、ベッドに つるちゃんを移すとき、
「ベッドに移りますよ」と声をかけたら、
つるちゃんは、
「うん」と答えた。

【車イスに座ること】が、つるちゃんの習慣になったようだね。
それにしても、きょうは、ちゃんと お返事してくれること。



こんな風に、
きょう、入院47日目にして、
初めて つるちゃんの喉に 物が通った。

“食事の練習”、うまくいったんじゃないかな。
【2010/08/18 22:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
46日目シャワーでシャキッ
8月17日、入院46日目、長期療養型14日目。


火曜日は入浴の日。
つるちゃんの場合は、週に1回のシャワーの日だ。
あと、土曜日が、
身体を拭いてもらってパジャマを替えてもらう日。
それにシャンプーもしてもらうみたい。


かめこが面会時間より少し早めに着くと、
つるちゃんは、これからシャワーに行くところ。
病室のベッドごと運ばれて、“特別浴室”に向かった。
かめこも歩きながら、ベッド上のつるちゃんに声をかける。
なんか、ちょっと手術室に見送るみたいな気分。

慣れない場所で、慣れない形式でのシャワーでは、
さぞ不安だろう。
泣いたり叫んだりしないかしら?

かめこは、浴室前でウロウロ落ち着かない。
浴室からは、ヘルパーさん達の声はすれど、つるちゃんの声はしない。
でも、心配だなぁ。


なんと、病室を出てから戻るまで、45分もかかった。
つるちゃんは、さぞ疲れているだろう。

あれ? なんか、顔がすっきりしてる。
さっきより、ずっと調子良さそう。
先週のシャワーの後は、疲れきっていたのに。

頭から、シャンプーのいい香り。
手足もピカピカ。
だけど、やっぱり ずいぶん乾燥してるなぁ。
それで、売店に、クリームを買いに走る。
つるちゃんの手と足に、マッサージをしながら、たっぷりすり込んだ。



そこに、オットさまが来てくれた。

  きょうは、シャワーの日だから、車イスには座らないの。
  もしも熱が高くてシャワーが休みでも、座らせてもらえない。
  だけど、きのうみたいに、少しでもベッドに座らせてあげたいの。
  

  いいよ。後から行けばいいんだね。

家で、そういう会話があって。



さて、クリームを塗ったら、
口の中のケアね。

まずは、口の中を湿らせたガーゼでぬぐって、
次に、ベッドの頭を少し上げて、
リンゴジュース味のスティックで、舌をアイスマッサージした。
きょうは、直ぐに反応。【ごっくん】したよ。
口もはっきりモグモグし出す。
つるちゃん、なかなかいい感じ。
きっとシャワーの刺激で、身体の機能までシャキッとしたんだね。



オットさまに来てもらっても、
つるちゃんが疲れきっていたら、座らせるのは止めるつもりだった。
だけど、この調子ならば大丈夫。

きのうと同じに、右下横向きに寝ている。
同じやり方で、つるちゃんを起こした。

すると、きのうは手を浮かせていたのに、
つるちゃんは 座ったとたんに 左手でベッドの淵をつかんでいた。
その手で自分を支えている。

右手も、かめこが教えたら、ベッドに手の平をついた。


「これなら一人で座れそうね」

そう思って、かめこは、つるちゃんの右肩を支えていた手を放した。
今、つるちゃんは、一人でベッドの淵に座っている。

「オットさま、見てる? すごいでしょ!」

「うんうん。座れてるね」


慎重を期して、ほんの少しの間にしたけど、
つるちゃんは、自分で支えて、一人で座れたよ。
【2010/08/17 22:46】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
45日目ベッドに座って
8月16日、入院45日目、長期療養型13日目。


きょうは、オットさまも一緒に面会。
ところが、つるちゃんは、熱が37度6分あって、車イスには座れなかった。


「お熱出ちゃったんだって? 大丈夫?」

眉間にしわは寄せてるけど、
苦しそうにはしてなくて、少し安心。
それに、目やにがまったくなかったから、
「目、きれいだね。治って良かったね」と つるちゃんに話した。

それから、
右下横向き“くの字”に寝たままのつるちゃんの、
髪の毛をとかして、熱いタオルで顔と手先と足先を拭いて。
湿らせたガーゼで口の中をぬぐって、
ベッドの頭の方を少し上げて、
舌をアイスマッサージをした。

きょうは、別に驚かない。うれしそうにもしなかった。
保冷の方法を、きのうと変えてみたから、冷たさが もの足りないのかな?
自分で試して研究しなくっちゃ。

きのうは分からなかった【ごっくん】は、
とても時間がかかったけど、確認できた。

口のモグモグは、アイスマッサージの後の方が、断然はっきりしている。
きょうは、その後も、まったくむせなかった。
いつもよりたくさん、かめこに、何か話しかけてくれた。



かめことしては、
少しは座らせてあげたい。

そこで、
オットさまに手伝ってもらって、ベッドに座ってもらうことにした。

家での起こし方と ほぼ同じ。
ベッドの淵から 両足を下ろして、
かめこが右手でつるちゃんの左腰を支え、左手でつるちゃんの右肩を支えて、
テコみたいに つるちゃんの身体を起こす。

つるちゃんは、慣れた風に身体を起こされた。
まるで、家に居るときみたいに自然な動作。
看護師さんに抱きかかえられるときは、いつもビックリした顔をするのに。

家に居るときと違うのは、
かめこが つるちゃんの右肩から手を放さなかったことくらい。
初めは、支えた左手に力を入れて、つるちゃんの身体を右に押していた。
つるちゃんの重心が左に傾いていたから。
だけど、だんだん かめこが力を入れなくても大丈夫になった。

つるちゃんは、初めから、驚くほど真っ直ぐ座っている。
右肩を支えられているとはいえ、
後ろに反れたり、前かがみになったりしない。
オットさまも、初めは つるちゃんの後ろから背中に手を添えてくれてたけど、
つるちゃんが寄りかかってはいないから、力は全然入れてなかったって。

ベッドが高くて、つるちゃんの“足”は浮いたまま。
「この手で、この辺をつかんでごらん」と、
どこかにつかまるように かめこが勧めたけど、
適当な つかまる物がなくて、“手”も浮いたまま。

そんな 不安だろう体勢なのに、安定している。



起こされたら、
目の前にかめこが居た!

そんな感じに、つるちゃんが 目を大きくして笑った。


「オットさまもいるのよ」

でも、つるちゃんには、後ろにいるオットさまが見えない。
そこで、
オットさまに、ベッドを大回りして、こちら側に来てもらった。

つるちゃんが、オットさまを発見。
顔をしっかり見て、「来てくれたのね」という顔をした。



たった数分のことだけれど、
かめこはね、
きょう つるちゃんは、しっかり座れたと思うわ。
座れると、人と真っ直ぐ向き合えるね。
【2010/08/16 23:35】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(6) |
44日目初アイスマッサージ大好きな味
8月15日、入院44日目、長期療養型12日目。


きょうの課題は、
●きのうできなかった、喉の痰を取ることと、
●初アイスマッサージをやってみること。


看護師さんが、つるちゃんを車イスに座らせてくれてから、
髪の毛とかして、顔と手を拭いて、
足湯をして、膝と足首のストレッチをして。。。


それから、つるちゃんの姿勢が、顎が上がらないように、
頭の後ろに枕を置いて調節してから、
(その車イスの背は、頭より高い)

口の中に、
きょうはガーゼではなくて、“棒に付いたスポンジ”を、
口腔ケア用薬液を入れた水につけて、水を絞って、入れた。
この“棒付きスポンジ”は、
ショート先で、
歯磨きの後に、口の中の唾液などを吸い取ってもらっているもの。
家で使うガーゼの代用として持たせている。 


きょうは、
きのうとは うって変わって
口の中がきれいだった。ネバネバもまったく無い。


それで、
歯と歯茎をマッサージした後で。。。
あれ? そんなに奥になんか スポンジを入れられないよ。
どのくらい入れれば、痰が取れるのだろう?


つるちゃんの部屋の前ローカを通り過ぎた、看護師さんに声をかけて、
つるちゃんの車イスまで来てもらい、
スポンジを、どのくらい中に入れればいいか、聞いてみた。

「私は、奥には入れません」
「その看護師も、口の中にあった痰を ぬぐったんだと思います」

「ああ、それでは、これまで通りのやり方で良かったということですね?
 ガーゼを指に巻いて、やっていきます」


そうだよねぇ。
喉にまで入れたら、オエッ!て、なっちゃうものね。
喉に付いた痰を取るなんて、考えなくて良かったんだね。
どうやら、かめこの早とちりでした。



次に、初めての【アイスマッサージ】に挑戦。

これは、
舌を刺激して、唾液を促し、【ごっくん】をやってもらうためのもの
ということだけど、

つるちゃんは、もともと【ごっくん】が、分かりにくい。
それでかどうだか、
【ごっくん】は、確認できなかった。


だけどね、
つるちゃんの舌の上に載せた物が、
冷たいだけでなくて、
味が、
つるちゃんの大好きな、リンゴジュースだったからだと思うけど、

つるちゃん、
目を丸くしてビックリ、同時に うれしい!って顔してた。

「うれしい? 良かったわ。リンゴジュースだって分かったのね?
ほんとのリンゴジュースも、
直ぐじゃないけど、きっと 飲めるようになるからね。
がんばろうね」


44日ぶりの“味”は、
つるちゃんが、毎朝飲んでいた、大好きな“リンゴジュース”だったよ。



その後、
つるちゃんが、グフッグフッしだした。

かめこは、目の前のナースステーションに居た 看護師さんを呼んで、

「これは、痰がからんでいる、ということなんでしょうか?」と質問した。

「痰が、気道にあるんだと思います。
 まだ上がってはきてません。
 自分で出せるようになると良いのですが」

つるちゃんの グフッグフッは、間をおきながら続いた。
そしてそれは、そのうち、
いかにも 痰を外に出せそうな感じのものになるときがあった。

かめこは、
これは良いことだと思う。

刺激されたことで、
元気にむせることができるようになったんだと思う。


そして、考えたんだけど、
こんな風に、刺激されることで、痰が出るようになるなら、
先週くらいまでのつるちゃんには、
嚥下訓練は、疲れすぎて、無理だったんではないかなぁ。

もしかすると、始めるタイミングは、合っていたのではないかしら?



そしてね。
アイスマッサージをして、変わったことが もう一つ。

直後から、ずっと、
つるちゃんは、口をモグモグするようになった。

今週になって、モグモグするようにはなっていたんだけど、
アイスマッサージの後は、
それこそ、かめこが帰るまで、ずっとモグモグしてた。


まるで、リンゴジュースの味が、
つるちゃんに
食べることを、思い出させてくれたみたいだ。





【アイスマッサージ】の説明は、いずれまた。
なお、この病院での口腔ケアは、どんなやりかたにせよ、1日に3回やるようです。
   前記事を訂正しておきました。
【2010/08/16 07:41】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
食事開始に向けて:口腔内への刺激
つるちゃんの食事開始に向けて、
かめこが とても気になっていたことがある。

それは、
絶食状態の続くつるちゃんの、【口腔内への刺激】についてだ。
いくら 座ることができるようになっても、
肝心の嚥下機能が衰えていては どうしようもない。
刺激することで、しっかり【ごっくん】できるように訓練しなくては。


つるちゃんの場合、
口腔内への刺激については、

嚥下専門歯科医が、
「適切な形状の食品を食べることが、一番のリハビリです」
と、指導されていたこともあり、
入院前は、
口腔ケアの徹底を心がけることで、良しとしていた。

つるちゃんは、かめこがしつこくケアしても、協力的に応じてくれていた
それがうれしく、達成感や充実感があった。

ここに至るまでには、
快くケアさせてくれない時期もあり、
それでも、いつも、その時できる限りのケアを続けてきた。 
そんな、長い、諦めない道のり を経ているから。


だけど、今回の入院中、
かめこは、数日前まで、手をこまねいてしまっていた。

つるちゃんの口腔ケアの際、
看護師さんは、口腔内の唾液を吸引しながら行なっていたので、
自分には吸引できないから ケアできないと思った、 ということが、口実かな。
我ながら、情けない。


だから、
入院中の 口腔内への刺激としては、

一般病棟にいた 31日間は、看護師さんが、
●口腔用薬液らしき物を浸したガーゼで、口の中をぬぐう。(+吸引)
1日3回とのこと。


8月4日に 長期療養型に移ってからは、看護師さんが、
●薬液を浸した水で、歯ブラシをゆすぎながら、(水分は振って落とす)
 歯と歯茎をブラッシング。
●歯ブラシにガーゼを巻いて、口の中を喉の方まで ぬぐう。

 
のみ。(+吸引しながらのこともある、とのこと)。



8月13日に、
長期療養型に来て、初めて ここでの口腔ケアを見る機会があり、
これでは足りないと痛感し、

14日に、
なんと入院43日目にして、ようやく、
看護師さんの了解を得て、
まずは、
  【口腔ケア用薬剤を入れた水に浸して絞ったガーゼで、
             口の中をくまなくぬぐうこと】

から、はじめた。

ガーゼは、歯科用の5cm角のものを 数枚用意。
つるちゃんの口の中に雑菌を入れない目的で、介護用手袋をはめ
指にガーゼを巻き、何度もぬぐった。

なお、
浸す液は、緑茶の方が、殺菌作用もありながら食品なので、より良いと思うが、
つるちゃんの場合は、家に居た時も、
緑茶よりも、こちらを好んでいた。


実施してみて、
つるちゃんの口の中は、
以前とは比べようもないほど、ネバネバして 太い糸まで引いていた。

反省点としては、
この方法では、喉に近い場所にある【痰】を取ることが出来ない、ということ。
前日、看護師さんが、歯ブラシに巻いてぬぐったときには、
黄色い痰が、取れていたので。

痰が無いわけではない。
かめこが口の中をぬぐった直後、
つるちゃんが 痰がからんだように、グフッグフッと苦しみだし、
あわてて吸引をお願いしたところ、
鼻からの吸引にもかかわらず、痰は喉付近にあっただけだった。

かめこが 口から取れた物だったのに、
つるちゃんに 鼻から吸引という、無用な苦しい思いを長くさせてしまった。
「つるちゃん、ごめんなさい」。

これからは、もっと奥まで ぬぐうようにします。

  ちなみに、入院前に行なっていた、
  内視鏡による嚥下検査でも、
  安静時(食べる前)の痰の存在は、チェック項目になっている。
  つるちゃんの場合、
  嚥下指導を受けてからは、安静時の痰が少なくなっていた。


また、本来の目的である 
【嚥下機能を訓練するための刺激】として、
今後は、【アイスマッサージ】を組み込むつもりでいる。
【2010/08/15 08:24】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
42日目うれし泣き
8月13日、入院42日目、長期療養型10日目。


なんか、きょうは調子悪そう。
顔をゆがめて目をつぶっている。
早速熱を測ったら、36度6分。
すごく調子良かったきのうが、おとといと同じ37度3分だったから。
熱があるかどうかは、調子と直結しないんだな。


車イスに座らせるために、
看護師さんとヘルパーさんが、
つるちゃんをベッドから 抱き起こしてくれた。
ダッコされた つるちゃんが、
顔をクチャッとして 声は出さないけど ヒーという風に泣き出した。

「どうしたの?」 とヘルパーさん。
「うれし泣きよね?」と、看護師さん。

ずっと寝たままというのも、さぞ疲れるだろう。
つるちゃん、座れるようになって良かったね。



きょうも2時間は座っていた。
だけどその間、ほとんど寝っぱなし。
たまに目を開け、かめこが居るのを確かめる表情をする。

きのうは ずぅっと目を開けていたのに。
アレは、なんだったの?
不思議でたまらない。




帰り際、
ベッドに寝ているつるちゃんに、
「またあした来るからね」
と、いつものように声をかけた。

つるちゃんの反応はなし。

それで、
もっとはっきり、「またあした 来るからね!」。


そしたら、つるちゃんは、
目をつぶったまま、
うんうんと、小さく2回うなづいた。
【2010/08/13 23:36】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
41日目ケアマネがお見舞い
8月12日、入院41日目、長期療養型9日目。


きょうのつるちゃんは、
目を開けて、
まるで かめこのことを待っていてくれたみたいだった。

“目やに”が少ないのは、
市販薬だけでは足りないようだと、
きのう持っていった、6月に眼科で処方された“眼用軟膏”が効いたのかも。
これは、点眼薬と併用できて、点眼薬より消費期限がずっと長い。


足湯のお湯を用意してから、
つるちゃんを、車イスに座らせてもらった。
午前中に、大汗をかいたというので、
上半身も拭いて、パジャマの上だけ着替えさせた。
背中はうまく拭けなかったけど。

大汗の原因は、、“ビーズの大きな抱き枕”だって。
オムツや大事な管を触らないように、何かほしい と言われて、
家から持っていったものだ。
役には立っているようだが、お腹が蒸れてしまうようだ。

この病棟では、
暑い寒い、や、一人一人の細かい事情に 気を配ってくれる。
そのことに感謝し、
“ビーズの抱き枕を”使うかどうかなどは、
看護師さんやヘルパーさん達の、判断にお任せすることにした。



つるちゃんは、
座っている間も、ずっと目を開けていられた。
目を閉じていた時間は、“きのう目を開けていた時間”と同じくらい。
つまり、ほんの短時間。

身体は左に傾いているとはいえ、それはつるちゃんのクセ。
いつもの家での姿勢に近い。
しかも、2時間以上座っていられて、その間、ほとんど崩れなかった。

すごい、すごい。
なんてうれしいの。 


つるちゃんは、しっかり前を向いて 窓の方を見ていた。
かめこが話すと、全部聞いているように見えた。
1回は、かめこを見てにっこりした。
きょうは、左側にある 自分のベッドの方は ちらりとも見なかった。
その代わり、
車イスの右側にあるベッドの患者さんに話しかけてる、面会の人を、
何度も見て、気にしていた。
とても明るい声で話す人で、
つるちゃんにも、声をかけてくれていたからだろうな。


途中で、ケアマネが見えた。
ケアマネも、これまでのかめこの報告を聞いているから、
驚いていて、
「今、ゼリーを召し上がっていただけそうなほどですね」と、
うれしそうに話された。
「家にいらしたときも、こんな風な座り方でしたものね」。



足湯をしそこなっていたので、
ケアマネに つるちゃんを預け、
かめこは、お湯を取替えに行った。


その間に、
ケアマネは、つるちゃんと改めて話したそうだ。

つるちゃんは、ケアマネに、
「あら、あなたは・・・」という顔をしたんだって。
マウンテンさんだと、 改めて認識したんだね。


つるちゃんの足が届かないから、
足湯のための“食器洗い桶”を、かめこが両手で持っていたら、
ケアマネが、
「ええっ? 重いでしょう? 無理よぉ」 と言って、
「手桶を、食器洗い桶の下に置いておけば?」と考えてくれた。
手桶の高さが、バッチリちょうど。
かめこは、食器洗い桶に 軽く手を添えるだけですんだ。

また、ケアマネは、
お湯がこぼれた床を、雑巾で拭いてもくれた。
かめこ恐縮しちゃったよ。


その後で、膝と足首のストレッチ。
ケアマネの感想は、
「大丈夫。膝は固まっていないわね」。


今後についても、少し話した。

「かめこが一番大事にしたいことは、
 つるちゃんが、少しでもつらくないようにすること」
 
 形には、こだわらない。

 そのことを、確認した。


デイサービスについては、
「これまで、週に3回でしたが、
再開できたとしても、木曜日は止めます。

順番を待っていらっしゃる方がいると思うので、
早めに先方に伝えてください。

残りの2回については、
【休みが続いても3ヶ月間は待つ】という内容の 
契約を確認してほしいです」

と、伝えた。


ケアマネからは、
以前、
「今後は、訪問専門の医師にかかる」
「看護師は、24時間体制のところに変更する」
 と言われている。

かめこは、そのことで気になっていたことを尋ねた。

「訪問のドクターって、少ないんでしょう?
 来ていただけそうですか?」


ケアマネ曰く、
「どうしても来てください!って、頼みこむのよ」 ですって。

なんて頼もしいこと。


「今朝、お電話いただいて、とてもうれしかったです。
 マウンテンさんのこと、とても頼りにしています。
 きょう、来ていただいて、なんだか、心が軽くなりました」

そう、最後に伝えた。

それに、とっても楽しかった。


ケアマネとかめこが 笑顔で話すのを、
つるちゃんは、全部見ていたよ。
【2010/08/12 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
40日目もっと座っていたい
8月11日、入院40日目、長期療養型8日目。


ベッドのつるちゃんは、目をつぶっていた。
だけど、眠いというより、気分が良くないみたいね。
体温を測ったら、37度3分。
やっぱり微熱がある。
両目の“目やに”は、おとといよりは少なくなっているみたいだけど、
それでも、相当不快だろうな。


いつものように、熱めのタオルで、顔と手先と足先を拭いていたら、
看護師さんが、ベッドの脇に下がっている袋に溜まった尿を取りに来た。


「きょうは、車イスに座りましたか?」
かめこが、尋ねると、

「娘さんがいらしてからにしようと思って、まだ座っていません。
 これから座りましょうか?」


こうして、つるちゃんは、車イスに座った。
食堂に行くかどうか、看護師さんに聞かれて、
この部屋で、窓を向いて座らせてほしいと、かめこは答えた。

廊下(その正面はナースステーションのカウンター)からは、
車イスの背だけが見える位置になる。

つるちゃんの髪の毛をブラシでとかしてから、
かめこは、車イスの右前に丸イスを置き、
つるちゃんの手を握った。
つるちゃんは左耳が聞こえないから、ここが一番安心するね。


それから、20分弱、
つるちゃんは、目をギュッとつぶったままだった。
眠っているわけではなくて、目がつらそう。痒いのかなぁ。

かめこは、
この病室が4階にあることや、
きょうは空が青くて、雲があることや、
風が強くて、木が揺れてることなど、
つるちゃんの目の前の景色を、なるべく詳しく説明した。


20分くらい経って、
つるちゃんが、ほんの短い間、目を開けた。

「ホラ、空が見えるでしょう」
でも、かめこの言葉は聞こえてないみたい。

つるちゃんが にらむみたいに見たのは、
かめこの顔だった。

「かめこですよ。かめこ居ますよ」。かめこアピール。

つるちゃんは、かめこの存在を、確認したいのね。


それからつるちゃんは、居眠りをはじめた。
ずっと寝ているわけではなさそうだったけど、目は閉じたまま。
次の1時間弱くらいには3回、目を開けた。ほんの短い間。

そのうちの2回は、
最初みたいに、かめこを見てから、
顔をグルッと左に向けて、ベッドを見た。

「ああ、ここが つるちゃんが寝ているベッドよ。
 窓際にあるけど、棚があるから、寝てると外が見えないわね」

つるちゃんは、自分の居場所を確認してるのね。


3回目に、
ようやく、前を見た。

「ずいぶん、曇っちゃったわ。さっきはもっと空が青かったのよ」

あの様子だと、空も見えたと思うなぁ。



つるちゃんが車イスに座ってから、1時間半近く経った。
つるちゃんの身体は、クッションなどで支えてはいるけれど、
ますます左に傾いている。


かめこが、
「もうベッドに寝たい?」
と、つるちゃんに聞いたら、

つるちゃんは、目を閉じたまま、
小さいけれど、はっきりと首を振った



「このままでいいの? もっと座っていたいの?」

つるちゃんは、今度は、
小さいながらも、はっきりうなずいた




すごく うれしかった。

かめこは、
もしかすると、つるちゃんは、
【寝ていたいのに座らせれている】
のかなぁとも、思っていたんだ。


だけど、そうじゃなかった。
つるちゃんは、無理させられているわけじゃない。
そうと分かれば、かめこ、ますます張り切っちゃうわ。


結局、
それから10分も経たないうちに、つるちゃんの身体が揺れ出したので、
看護師さんとヘルパーさんに、ベッドに戻してもらった。



きょうは、
つるちゃんが、自分の意思を、久々伝えてくれた。
しかも、【寝てるより起きたい】との 前向きな意向。

これは、
かめこが、 【これからのつるちゃんの生活の方向性】 を考えていく上で、
大きな大きな 指針になる。
【2010/08/11 23:54】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
39日目初シャワー浴
8月10日、入院39日目、長期療養型7日目。


かめこが行くと、
つるちゃんは、シャワー浴から戻ったところだった。

看護師さんの処置が終わって、近づくと、
髪からシャンプーの香りがする。
垢でうろこみたいになってた手足も、さっぱりすべすべ。

その代わり、疲れすぎないように、車イスに座ることはお休み。
当然のことだ。



シャワー浴には、看護師さんと看護助手さんとのふたりで入れてくれたって。

「点滴の太い針が、太ももの内側に入っていると聞きましたが、
 テープでも貼って保護するのでしょうか?」

そう、かめこが尋ねると、

「はい。ですから、お風呂には入れなくて、シャワーだけなんです」


「寝たままでシャワーしたのですか?」


「はい。そうですよ」



ここは長期療養型病床だから、
寝たまま入浴できる浴槽があるようだ。
そして、その設備は、
一般病床に入院している患者も利用できるらしい。

だって、以前 つるちゃんに、
「元気になったら、お風呂に入りましょうね。
 この病院には、寝たままで入れるお風呂があるんですよ」
と、言ってくれたヘルパーさんがいるから。



シャワー浴の後のつるちゃんは、とにかく眠っていた。
最初に、かめこが声をかけたときには、
はっきり目を開けて、かめこと目を合わせた。

その後も、
ごくたまに、目を開けることはあった。


でも、

「シャワーしてもらったんだって? 良かったねぇ」
「気持ち良かった?」
「疲れた?」
「怖かった?」 

そのほか、いろいろ話をふったけど、まったく返事をしない。
ただ、ひたすら寝ていたい感じだった。



それでも、
いつもではないけど、
かめこが握った手を、握り返してくれた。

わざと、かめこがギュッと握ると、
ギュッと、返してくれた。

右手・左手・右手・右手・左手・・・
左右アットランダムに、ギュッ としたら、
正確に、ギュッ が、戻ってきた。


かめこが
「またあした来るからね」
と言ったときは、

目を閉じたまま、
ぎゅううううううっ と 手を放そうとしなかった。
【2010/08/10 23:12】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
空は明るいんだよ
8月9日、入院38日目、長期療養型6日目。


37度6分の熱が出て、
つるちゃんは、お昼に「車イスに座ること」をしなかったそうだ。

「でも、せっかく(家族が見えたの)ですから、
 今から、座りましょうか」

そう、看護師さんが言ってくれたので、お願いした。


看護師さんは、
きのうは、ベッドに寝ている位置から、そのまま“お姫様ダッコ”で、
車イスまで運んだけど、
きょうは、ベッドに いったん座らせてから、
抱えて 車イスに乗せた。

きのうときょうとで やり方は違うけど、
ベッドを離れる時と入る時では、どちらも同じ方法。
看護師さんは、きのうと同じ人。
点滴の移動や、チューブへの注意などの手順は、ほとんど同じ。



つるちゃんは、
車イスに座った時、はっきり目を開けて、辺りをキョロキョロ見渡した。
かめこのことも、認識できたよう。
    つまり、それまでは、なんとなく目を閉じて寝ていた。
    かめこが、声をかけても、ぼんやりしてた。

車イスに座っている間、寝てた。

髪をブラッシングされたときには、やや迷惑そう。
顔を拭かれたときは、軽く目をつぶったまま、少しイヤそうにして、
手や足を拭かれたときは、ほとんど反応なし。
膝と足首のストレッチも、やや迷惑そうだった。


30分位して、
目を開けて、辺りを見回す。でも、焦点は定まってなさそう。

かめこは、
つるちゃんに 空を見せたくて、

「空よ。見えるでしょ!」と 
窓の外に注意を引くようにしたけど、
つるちゃんは、関心なさそう。


せめて、
曇り空ではあるけれど、
外の明るさを、感じてくれてるといいな。



少しして、
つるちゃんの身体が揺れてきたので、
ベッドに戻りたいか聞く。反応なし。

看護師さんに、
「疲れてきたみたいです」と声をかけ、
ベッドに戻してもらった。


車イスに座っていたのは、40分くらい。
ベッドに戻ったつるちゃんの体温を測る。

36度9分。
上がっていなくて、ほっとした。




このところ “目やに”がひどいので、看護師さんに薬を渡す。
(タクシーで、6月にも受診した眼科に出向いたのに、
 抗生物質だからと処方してくれなくて、市販品)
じょくそうも治る気配なく、左手の“表皮はく離”は悪化したもよう。

これらは、この病棟の看護が悪いせいなどでは無い。

【ぼんやり具合】 を含めて、
【食事】を取ってないからだと、かめこは感じている。
口からに限らず。


そのくせ、顔色は 相変わらず良い。
カロリー的には、十分摂っているからね。
【2010/08/09 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
座位で足湯
8月8日、入院37日目、療養型5日目。


きょうは日曜日。
つるちゃんが車イスに座っているところを見たくて、
午前中に病院に行った。


療養病床に移ってからというもの、
毎日、何かしら、家からの“持ち込み品”があるのだけれど、
きょう持参したのは、

●車イス用、穴あき背当てクッション・・・・背中用と、
        穴を埋めたクッション・・・・・その上部用。
●足湯用  食器洗い桶(プラスティック)
 

シャンプーの次に、(シャンプーはヘルパーさんがやってくれる)
かめこが つるちゃんにしてあげたいことが、“足湯”だったのだ。
座れば、足湯ができる!


今のところ、つるちゃんは車イスに座るだけで精一杯で、
足湯なんて、許可は下りないだろうと思いつつも、
かめこは、看護師さんに尋ねてみた。

「疲れすぎないようでしたら、できませんでしょうか?
 このところ、熱も無いようですし」

ところがね、
看護師さんの話によると、
熱が(37度以上)出ないのは、昼間のことで、昨夜は熱が出たのだとか。
でも、
「今朝は熱がないし、足湯くらいでしたら構いません」 って。

うれしかったなぁ。



つるちゃんは、看護師さんに“お姫様ダッコ”されて、
ベッドから、車イスに移動した。
ヘルパーさんも手伝って、
横に傾いたり 前のめりになったりしないように、
クッションや、抱き枕(家からの持込品)を駆使して、
つるちゃんを座らせた。

膝にバスタオルをかけてくれたけど、つるちゃんは素足。
まさか、こんなに早く 車イスに座るとは思ってなくて、
用意してなかった。
あした、室内履きを持ってこよう。


車イスは、そのまま、
ベッドのそばの、通路というか 広い部分に置かれた。


患者や家族が使える洗面所は、
この病室から遠い。

足湯のお湯を用意するために、
しばらく側を離れることを、かめこが心配したら、

「これくらい、しっかり座れていたら、心配ないでしょう。
 もしも、ご心配ならば、声をかけてください」

車イスの置かれた場所は、
ローカから良く見えるし、ナースステーションのまん前だから、
側についていなくても、目が届くようだ。



念願の“足湯”。
つるちゃんの足が、床に着かないから、
つるちゃんの足が お湯に浸かるように、
かめこが、食器洗い桶を両手で持って浮かせていた。

まあ、それもあって、
家では、15分きっかりするんだけれど、
半分の時間くらいで止めておいた。


持参した“食器洗い桶”は、
冬場、シャンプーしてる間に身体が寒くないように足湯する 
ときに使っていたもの。
ちなみに、足湯だけのときには、もう少し深い容器を使っている。


足湯の終わりに、
足首から下を、ボディーシャンプーを使って洗った。

つるちゃんの容態が安定してからは、
毎日、熱めのタオルで、顔と手先と足先は拭いてはいたけれど、
それでも、垢がたくさん出る。
食器洗い桶の中のお湯は、垢でいっぱい。

療養病床に来て、
洗面所が遠いので、
タオルを熱い湯に浸すために、風呂用手桶を 持ち込んでいた。
(ホラ、持ち込み品が続々 でしょ?)
不器用で床をぬらすから、雑巾も。

食器洗い桶には、足湯適温のお湯を入れ、
風呂用手桶には、熱めのお湯を用意しておいた。

きれいなタオルに熱めのお湯をたっぷり含ませ、
つるちゃんの足を拭いて、
これで、垢も流れて、おしまいね。

乾いたタオルで拭き取ったら、
すべすべの足になりました。
何度も触ちゃったよ。

その後で、膝と足首のストレッチ。




つるちゃんは、といえば、

車イスに座らせらされたとたん、居眠り。

足湯を始めたら、
寝たまま、大きく左に傾いて、

足湯の途中で、
かめこが身体を真っ直ぐにしたら、

それからは、しばらくシャキッと 起きて 座っていた。

足湯が終わったら、
今度は右に傾いた。


1時間強 座っていて、

また、看護師さんに “お姫様ダッコ”で、ベッドに寝かせてもらったら、

「あら、直ぐ寝ちゃったわ」

つるちゃん、お疲れさま。
【2010/08/08 23:41】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
退院に向け始動!
入院36日目、長期療養型4日目。


かめこがつるちゃんの病室に入ると、
ちょうど看護師長さんが点滴の確認をされていた。

ちなみに、師長さんには、きのう、
「遅くなりましたが、私がこの病棟の責任者です」と、
ご挨拶を受けている。
そして、
「何でもおっしゃってください」と話されたので、
かめこは、遠慮なく、
「じょくそうと傷が気になっています」
と言ったところ、
「できるだけ小さくするように努力します」
と言ってくれた。

可愛い方だ。
それに、
師長さんがこんな風に話しやすいと、家族としては、とても安心する。

うれしいことに、
主治医も、とても話しやすくて、
かめこをして、
こんなに自由に物を言っていいんだろうか。と思うほどなんだけど。



話は戻るけど、
かめこは、師長さんに、気になっていたことを尋ねた。
「先生から、ギャッジアップのご指示が出ていると思いますが、
 ベッドの角度は、どの位にしているのでしょうか?」
(きのうもきょうも、かめこが見る限りは、ほとんど平坦なのですが)

師長さんは、イタズラっぽく目をキラッとさせて、
教えてくれた。

「もう、きのうから、
 車イスに座っていただいていますよ。
 他の皆さんが お昼の間、座っていただいています。
 一時間半ほど がんばっていただいているので、
 (娘さんが)いらっしゃる頃は、疲れていらしゃると思います」

「ああ、この車イスは、母が乗っているのですね! 
 すごいですね! もう座れるんですね!」

師長さんは、可愛らしいお顔を、笑顔でいっぱいにされて、
ますますチャーミング。



しばらくして、
主治医の先生が、つるちゃんの顔を見に来られた。

かめこが、
「きのうから、 もう車イスに座っているそうですね!」
と言うと、

「はい。座位がしっかり取れるようになったら、
 食事開始ですね」


つるちゃんは、疲れたような顔をして、
目を閉じていたけど、
先生に、良く通る声で呼ばれて、目を開けた。


主治医のお見立てでは、
つるちゃんの様子は、
「まぁ、普通、ってところだね」。  




きのうもきょうも、37度を超えてはいない。
下痢も止まっている。


そして、きょうは、
かめこ念願の、シャンプーまでしてもらっていた。





帰宅して、オットさまに 報告したら、

「それじゃぁ、かめこの機嫌も、きょうはいいんだね?」

ですって。


「これまで、機嫌が悪かったり、ぐじぐじ言ったりして、 悪かったわね!」

かめこは、わざと、
ご機嫌ナナメのフリをしておいた。






【続きの表示】
【2010/08/07 22:45】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(4) |
長期療養型も視野に
入院35日目、長期療養型病床では3日目。


きょうは久々、36度台をほとんどキープしていたようだ。
ここ長期療養型では、
ベッドに寝たままシャンプーをしてくれると聞いて
すごくうれしかった。
でも、熱があれば、ダメだって。
たまたま一日下がっても、その日がシャンプーの日だとも限らないし、
一日くらいでは、大事をとってやらないだろう。
毎日、かめこがブラシでとかしてはいるけれど、
髪を洗ってあげたいなぁ。ちゃんとお湯でね。


さて、
あんなに 受け入れられなかった【長期療養型】ではあるけれど、
もしかすると、
つるちゃん本人にとっては、
家に戻るより、
ずっと病院に居た方が良いのかもしれない、という思いも、
今のかめこにはある。
その場合、この病院から別の病院に移ることになるのだが。

というのは、

きのうの主治医の説明では、
つるちゃんが家に戻ることには、大きなリスクが伴うようなんだ。
抵抗力がかなり弱っているので、感染症を起こしやすく、
また入院することになるだろう、という。

それは、「病院から出ない方が、まだ苦しまなくてすむ」
ということに ならないだろうか。


また、
もしかすると、
つるちゃん自身が、病院に居た方が楽に過ごせるのかもしれない、
とも思う。
家の方が、刺激も喜びも大きいだろうけど、
必ずしも、刺激がある方を好むとは限らない。
つるちゃんは、もう静かにしていたい気持ちかもしれない。

「家に帰る」 ということだって、
「病院を移る」 ことより、ストレスになるし。


それに、つるちゃんのことだから、
「娘にこれ以上負担をかけられないから、病院の方が気楽」
なんてことだってあるかもしれない。
いやいや、「かも」どころか、これはポイント高いかも。


それで、ケアマネのマウンテンさんにも、
「かめこは つるちゃんと暮らしたいんですけど、
母が どうしたいか、本当のところは分からないんです」
と、話した。

マウンテンさんは、
「本当にそうですね。
つるさんが 家に戻りたいかどうか、本当のところは分かりませんね」
と、お返事された。



そんなわけで、
主治医には、「リスクがあっても、家で看たい」と強く話したけど、
きのうもきょうも、つるちゃんに何度か尋ねてみた。 
「すごく家に帰りたい? それとも、かめこが毎日来れば病院でいい?」

きのうは、まったく反応なくて、
きょうは、どの質問にも、全て首を振る。


わかんないよ。つるちゃんの本当の気持ち。
だとすると、やっぱりきっと、かめこの思うとおりでいいんだね。




長期療養型病床についての、かめこの偏見は、
きょうはもう ほとんど消えていると思う。


そして、
かめこの気持ちは、

「必ず連れて帰る」 
  から、

「長期療養型病床も視野に入れてみる」
  に 

変わってきた。
【2010/08/06 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(0) |
長期療養型病床へ
入院33日目の8月4日、
つるちゃんが、一般病床から、同じ病院内の【長期療養型病床】に移った。

この【長期療養型病床】というのは、
「病気の急性期が過ぎても
 何らかの医療的な処置が必要な人が、長期入院できる場所」
だと、かめこは理解している。


つるちゃんは、
入院時の診断病名である、「肺炎」と「腸閉塞」が治った状態だが、
嚥下力のさらなる低下のために、食事が開始できず、
【高カロリー輸液】(中心静脈栄養IHV)で、水分と栄養を摂っている状態。
また、尿を管で取っている。

「肺炎と腸閉塞の治療は終わっているので、
一般病床には、居られないんです」 との、主治医の説明だった。



【長期療養型】というと、
これまで かめこには、
「一生退院できない場所」だというようなイメージがあった。
また、かつては「社会的入院」と呼ばれ 問題視されるような、
「身体は退院できる状態だが、自宅など受け入れ体勢が無い人が居る場所」
でもあるというイメージもあり、
「特別養護老人ホーム待機場所」という側面も持つ、というイメージまであった。

つまり、“偏見”を持っていた場所なのだ。

(それぞれの患者さんやご家族のご事情があると想像しています。
 失礼がありましたら、お詫びします。申し訳ありません)


それで、
主治医が説明する「一般病床から移る理由」は、
理解できるけど、なかなか受け入れることができないでいた。
それでも、予約を入れることを了承し、
転床が4日に決まった旨の報告にも、了承した。


そしてきのう、
つるちゃんは、
「寝たきり」のまま、ストレッチに乗って移動し、
【長期療養型病床】の4人部屋のベッドに寝かされた。

その部屋の隣は、食堂兼談話室。
看護師さん同士の引継ぎは 軽くあったものの、
ヘルパーさんがふたり、待ち構えていてくれて、
荷物の確認と、身の回りの世話をはじめてくれた。

予想通り、
ここは、医療保健適用ではあるけれど、介護施設に近い場所なんだ。
なおさら、拒否反応のようなものが、もたげてしまった。

病気で入院して、まだ点滴つけているんだから、一般病床でいいんじゃない?
「病気で入院してる」というのなら、とても納得できるの。




家に帰って、オットさまに八つ当たりしてしまった。
かめこが、受け入れられないままでは、
つるちゃんのためにならない。
しっかり 主治医に、疑問点を話し、「今後の見通し」を聞くことにしよう。



8月5日。長期療養型病床へ移動して、2日目。

主治医の説明は、
「【長期療養型病床】といっても、この病院は病床数が少ないので、
 あまり長くは居られないんです。
 ここは、あくまでも、急性期を過ぎた患者さんを受け入れる場所です。
 もっと長く入院されたい方は、医療相談室に行かれれば、
 別の【長期療養型病床】を紹介してくれます」 というもの。



いやいや、ちがうんだってば。

長期って、長期って、長期って、
ずっと ってこと? って心配しちゃったんだってば。
ああ、ここは、“そういうとこ”じゃないのね?  安心したぁ。


「別の【長期療養型】には行きません。
 ここでは、母が疎んじられたりしてないです。
 よく看てくださっていると感謝しています。
 ここから退院して、自宅に戻りたいです」
      (ここを退院させて、自宅に戻したいです)



結論から言えば、

退院の時期は、
暑い間に戻ると、いっぺんに参ってしまうだろう、との理由で、
「涼しくなってから」ということになった。


ただね、
かめこは、この退院を、
退院したときの つるちゃんの状況を、
今はもう、決して甘くは考えてはいない。
ケアマネジャーのマウンテンさんも、かめこと同じ考えだった。




追記:別の長期療養病床に移るメリットについての、
   主治医の説明部分が、不足していますので、
   次に、追加させていただきます。
【2010/08/05 23:59】 | 長期療養型病床 | トラックバック(0) | コメント(2) |
終末期の生き方:本人と家族の意思
つるちゃんが 急に食べられなくなったのは、おととし2008年の秋。
極端な状態が治まっても、
【ミキサーにかけた食事】や 卵豆腐のような物でないと飲み込めなくなった。
その直前まで、お寺ではお蕎麦を食べていたほどだったのに。


栄養補助として、エンシュアリキッドが処方され、
10月22日には、内科かかりつけ医のキューピー先生が、
「今後の話」として、
「食べられなくなったら、
 ①鼻からチューブを入れる ②胃ろう という手段もあるが、どうするか、
 兄弟の意見も聞くように」
と、話された。

かめこは、
「【胃ろう】も【鼻チューブ】もしない」 と、返事をし、
弟も、「かめこさんの思うとおりでいい」と言ってくれた。



つるちゃんの終末期については、
かめこは、それまでも、想像できる限りイメージしようとした。

そして、
「本人にとって、無理が少ないのは、
【口から食べられることが難しくなったら、他の手段で栄養を摂ることはしない】
ことなんだろう」 

と 考えていたから、
その時点で、迷いはなかった。

それで、自分の気持ちについては即答した。



もちろん、弟の気持ちも、大事にしたい。
そして、
何といっても、
本来ならば、
一番尊重しなくてはいけないのは、【つるちゃんの意思】だ。


そのことは、
つるちゃんが 認知症(当時は「痴ほう症」)だろうと、確信した時点から、
かめこが考えていたことだ。

何も【つるちゃんが、自分の終末期にどうしたいか】だけを、
ことさら取り上げて、尊重したいと思ったわけではない。

認知症になり、
自分で自分のことができなくなり、
自分の意思を、人に伝えられなくなるだろう 母が、

これから どう生きていきたいのか、
本人の意思を、できる限り尊重していきたいと思った。

そして、
そのために、今のうちに、
本人の意思を知りたいと思った。




将来についてだけ、話題にしてもイメージできないだろうし、
わざとらしく聞けるわけもないから、

まずは、子どもの頃のこととか、
かめこの知ってる お母さんの言動が、
そのとき、どう考えたからのものだ、とか、
とにかく、話を聴きまくった。

1年ほどして、
父が、母がおかしいことに気づき、
かめこが、週に2回 定期的に通うことになるまでも、
同じくらい通って、
つるちゃんの話を聴きだした。
家系図なんてものも、作った。



その頃、つるちゃんから得た【情報】は、
その後、つるちゃんと暮らして行く上で、とても役に立った。
【手がかり】が たくさんあることで、
認知症特有の わかりにくい言動からも、
つるちゃんの気持ちが想像できることが多かったし、 
その時々、具体的にどうすればいいか、考えつく場面もたくさんあった。
あの頃、聴いておいて、本当に良かった。



ただ、
「終末期について どう考えているか」 の【手がかり】は、
その頃や、それまでの つるちゃんの話の中では、
「あまり苦しむのは かわいそうね」
というような感想くらいか。

つるちゃんが、もともと持っていた価値観とか、考え方とかからも、
はっきりとした【意思】を汲み取ることはできていない。



だけどね、
つるちゃんと一緒に暮らして感じたことなんだけど、


いつの頃からか、
それは もしかすると かめこが赤ちゃんの頃からなんだろうけど、


つるちゃんは、
自分がどうしたいか、より、
かめこがどうしたいか、を、考えていて、

かめこの考えるとおりにしたい、それが一番うれしいと
思っているみたいなんだ。



だから、かめこの見るところ、

つるちゃん本人の意思は、
「かめこが そうしたいこと が一番いいです」

なんだと思う。





さて、
先々週、つるちゃんの入院先の主治医より、かめこは、

現段階の話として、
① 胃ろう
② 鼻からチューブ
③ 今までどおり、高濃度点滴を続ける

という、3つの選択肢を提示された。


それは、
その時点では、
「そろそろ食事をはじめる時期だけど、かめこが 食事介助に行かれない」
ということから出た 選択肢だった。

つまり、この時点では、
【食事再開の目途が立たない状態での選択肢】ということになるだろう。



その時、かめこは、

おととしの秋に、かかりつけ医から【胃ろう】と【鼻チューブ】について、
 話が出たときには、
 『しない』と 答えました。

  弟も それでいいと言っていました。

 だけど、その時は、
 『母が口から食べられるように 私が努力する』
 という前提があって、言ったことだと思うんです。
 でも、 今は、それ(食事介助)ができないから、
 気持ちは それだけでないように思います

と答えた。



つるちゃんが口から食べられるように、かめこが努力を続けて、
つるちゃんが、がんばって食べる努力を続けてくれて、
それでも、いつか食べられなくなったときには、
つるちゃんに、
もう がんばらなくていいよ、って言いたい。



かめこは、そう、ずっと思ってきた。



かめこの考える 【自然な死】 というのは、

【本人が、精一杯生き抜いて、
それ以上は無理させられることなく 迎える死】 


ということだから。



そして、
つるちゃんは、
これまでも、肺炎になってからも、とてもとてもがんばってきた。
認知症を抱えながら、精一杯生きてきた。
もちろん、食べることについてのみならず。



だけど、
かめこは、自分が何もできないままでは、
「もういい」って、言えない気持ちだったんだ。





さて、
先々週、主治医は、
かめこの「それだけではない」と言った部分を 無視したかのように、

 「私も、胃ろうには反対です。
 お母さまは小柄で痩せていらっしゃるので、
 手術で胃ろうをつくるのは難しいです。

 『ここまで治して、今更胃ろう か』 という思いもあります」

と言われた。


他にもやりとりがあり、
主治医は、最後に、

「思いと現実のバランスが大事なんです」
と、話された。





【3つの選択肢から、どれを選ぶか】。

先週の主治医の出された【選択】は、

「やはりまだ、食事はできないです。
 高濃度点滴のままで様子を見ます。
 食事ができるようになりましたら、声をかけます」
ということだった。


主治医は、
先々週、
つるちゃんの嚥下についての詳しい話を かめこから聞いて、
改めて、つるちゃんを観察したところ、
「まだ無理」だと判断されたようだ。


かめこは、主治医の声がかかれば、なんとか行くつもりでいる。

そこには、
本人と家族のためにならないことはしないだろう、
という、主治医に対する【信頼】があって。





入院30日目 8月1日 微熱。 かめこが行ってしばらく、つるちゃんが泣いた。
           
入院31日目 8月2日 微熱。 手をしっかり握ってくれた。






関連記事:2008年10月23日付け 「リキッドと今後の話」
【2010/08/03 07:48】 | 肺炎で入院 | トラックバック(0) | コメント(8) |
プロフィール

かめこ

Author:かめこ
つるちゃんは、症状が出てから12年。
現在81歳。要介護5です。
家族は、つるちゃん・かめこ・かめこの夫
孫ミニーとデイジーは共に結婚して別居。
かめこは、乳がん手術を体験しています。
体力は無いけど、命の重さと自由の尊さを
知ってる人だと思います。

↓応援クリックお願いします。

人気blogランキングへ

ご訪問ありがとう !

今、来てくださってるのは?

現在の閲覧者数:
無料カウンター

コメントありがとう!

書籍『つるちゃんとかめこ』  

画像をクリックするとAmazonに飛びます。    下の茶色の文字からは、楽天に飛びます。

 つるちゃんとかめこ 

ISBN978-4-286-05653-1           『つるちゃんとかめこ』楽天で購入できます。  

最近の記事

リンク

このブログをリンクに追加する

過去記事の日付とタイトル

全ての記事を表示する

カテゴリー(数おかしいです)

カレンダー(月別)

07≪│2010/08│≫09
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

3月20日カウンター設置

5月15日20000キリ番ゆっきーさん

6月 8日30000キリ番 ツナさん            7月 3日40000キリ番 スリブリさん                       7月30日50000キリ番 モモさん                    8月31日60000キリ番 ゼリーさん                    9月29日70000キリ番 キバっち                       10月28日80000キリ番mayumi*さん             11月22日90000キリ番ゆっきーさん                    1月15日111111キリ番ゼリーさん                        2月20日123456キリ番ウルルさん      10月3日200000キリ番marinaさん               12月2日220000キリ番みつこさん            

ご紹介

有料サイトですが、無料部分もあります。

認知症ラボ

最近のトラックバック

月別アーカイブ

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。